Connoisseures Club -- Aug. 2003 -- THE MACALLAN (Oak Cask)
テイスティングノート 山崎 白秋記 今月のお題は、マッカランである。今回のお題、スタンドバーのマスターから満を持してだされたテーマなのである。
ビッグネームなのになぜ?と思われるあなたは、スタンドバーの常連である。
さて、今回の5本を紹介しよう。 ***[NO.1] ウィルソンアンドモーガン マルサラフィニッシュ 1990 12年 46% *** (香り)香りの立ちはやや遅い、柑橘系の上品なフルーツ香、ほのかにシェリー香。「3空き」くらいのシェリー樽フィニッシュか。バーボン樽の個性も見え隠れする。しばらくすると若さからくる、麦芽の香りがかすかに感じられる。 (味)しめった味、暗くしずんだ個性。飲みくちはざらっとしている。
(香り) トップノートは暗い印象で、キャラメルの香りがしてくる。その後、突然のように花の香りが文字通り開いてくる。 さらに軽くシェリー香が立ってくるが時間とともに消え入ってしまう。 (味) ほどよい酸味とフルーツを感じる、奥には軽いピートをともなうがスモーキーの印象ではなく、喉の奥がいがいがする感覚である。 若さもしばしばかんじるが、苦みがありそれとバランスしているようである。
***[NO.3]SMWS(ソサエティー)24.54 12年 60.2% *** (香り)軽いピート香、さらに海っぽい湿った印象。アルコールは強く感じられ、ドライである。わずかなシェリー香とエステル香。 (味) 非常に軽いピートを感じる。上品、しだいに甘味を感じる。香りほどドライではない。
***[NO.4] ジョン ミルロイ 1980 22年 57% *** (香り)しめった個性。かるいシェリー香。その後、熟成を強く感じるようになる。ボディはビッグである。 (味)軽いピート、口の奥にいがいがした味。酸味が感じられ、香りの印象より明るく、バランスよい飲みごたえ。
***[NO.5] ブルームスバリー オークカスク 1980 22年 57% *** (香り)軽いピート香とシェリー香。その後、花のようなさわやかな香り。さらに熟成からくるキャラメル香やエステル香が香ってくる。上質の2空きのバーボン樽であろうか。 (味) 軽いピートとフルーツの印象、ただしオーバンとはタイプが違うものである。やや、のどにひっかかる印象と心地よい苦み。
マッカランからシェリーを取り去ったモルトは、ややピートを効かせており、意外にも湿った印象がある。バーボン樽といえども、軽いシェリー香がするのがミステリーであった。もちろんブラインドでテイスティングしているので、マッカランというブランドに引っ張られたわけではない。
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★<タイトル>今月のお題はマッカラン 投稿者/惹樽 投稿日/2003年08月25日(月)9時53分 スタンドバーのマスターと私が苦労して揃えたシェリー樽熟成ではないボトラーズのマッカラン5本はいかがでしたでしょうか?1本はマルサラフィニッシュですが、後の4本はいずれもカスクストレングスかつバーボン樽熟成(らしい)です。 オフィシャルを入れようかという話もあったのですが、やはり抜いて正解だったようですね。少々ひねりが効き過ぎかもしれませんが、これぐらいじゃないと「へぇ〜」と言ってもらえない.. . ▼投稿者/ harazaki 投稿日/2003年08月25日(月)18時17分 いいですね。 シェリーカスク以外のマッカラン、しかもボトラース物、カスクストレングスのみ。 時間があれば参加したかったのですが、惜しいことをしました。 マルサラフィニッシュは、ウイルソンモーガンのものでしょうか?確かロングモーンのマルサラも出てますよね。 あとのバーボンカスクは、ジョンミルロイ、ケーデンヘッドぐらいしか思いつきません。ボトルを集めるのには相当苦労されたことだと思います。 マッカランというと、オフィシャルの方がいいというイメージが個人的にあり、ボトラースのものをBARで頂いたり、ボトルを購入することが余りないので、参加できなかったことを後悔しています。 テイスティングノート、期待してます。 マッカランというと、昨日ぐらいからインターネットの複数の酒販店で、オフィシャルの18年の1966〜1983年ビンテージ(75年を除く)の17本を35万円前後で販売しています。 1 オフィシャル18年のビンテージ表示が1984年を最後に表示されなくなる。しかも84年物は83年と84年のバッティングしたもの 2 サントリーが洋酒を値上げをした影響か、18年物が市場から消えている。グランリゼルバまで品薄。 私はこの二つの要因で、この時期に売りに出されていると考えています。一気に揃うことを考えれば35万は安いのかもしれませんが、地道に1本ずつそろえていく楽しみは・・・。 戦前から続くビンテージ表示(私が実際にボトルを見たことがある古いものは、1945年。確か66年物は17年と18年ものがあり、それ以前になると17年。古くなると16年?。古いものはスクリューキャップで蒸留年の表示はあるが、樽熟成した年数の表示はない。)を続けてきたものをやめてしまうのは残念な気がします。 2年ほど前に51年のビンテージを頂いたことがあるのですが、今まで味わったモルトの中で一番印象深いボトルです。値段(ショット1万円)もそれなりにでしたが・・・。 オフィシャルのマッカラン25年、ボウモア21年とビンテージ表示が次々なくなって、次は山崎の18年か?
▼投稿者/ 惹樽 投稿日/2003年08月25日(月)19時27分 マルサラフィニッシュはご指摘の通りでウイルソン&モーガンの12年、これだけが残念ながらカスクではなく46%でした。 カスクの4本は、どれもなかなか良かったけど私はミルロイが気に入りました。 マッカランの18年17本セットは、1本あたり2万円を超えるので買うのはコレクターか投資目的ということになるでしょうね。マニア向けと言うことで買うBARもあるかもしれませんが(BARNSあたりにあるかも?) ビンテージ表示は飲み比べることもできるので、できれば残して欲しいですね。 私がモルト初心者の頃(多分3年前)に買ったのは1977のマッカラン18年で、すごく印象が良かったのですが、今飲んだらどうなんでしょうね。
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