Connoisseures Club -- Aug. 2003 --

THE GLENLIVET

 

2003年12月度 コニサーズクラブ
テーマ:グレンリベット
2003年12月28日 Stand Bar

テイスティングノート  山崎 白秋

 今回でモルトの会も5周年、通算60回を重ねたことになる。その記念すべき5本はモルトのビッグネーム「グレンリベット」である。 オフィシャルボトルを飲んでみると、みるべきモルトがない蒸留所ではあるが、ボトラーズものとなると俄然すばらしいものがでてくる。

今回はスペシャルということで、30年オーバー2本を含む長熟モルトの祭典となったわけである。

 

スコッチ文化研究所名古屋支部第4回例会

ボトル名をクリックするとテイスティングノートのページへジャンプ

1.シグナトリー 1976 26y 56.5%

2.ダグラスレイン Old & Rare 33y 57.4%

3.エイコーン Matural Malt Selection 27y 58.65%

4.ソサエティ 2.48 13y 58.1%

5.ソサエティ Special Bottling 2.38 34y 65.3%

さて、今回の5本を紹介しよう。

***[NO.1] シグナトリー   1976-2002     26年     56.5%   ***

(香り)トップノートはシェリーである、ややこげた香りシェリーでありファーストフィルのシェリー樽であろう。こげてはいても上品な種類のシェリーである。その後、長熟からくる、熟れたバナナの香りで包まれる。
こげたゴムの香りは時間とともに強くなってくる。「シェリーものはちょっと」といわれる方は避けたほうがよいモルトといえる。
シェリー樽の使い方はほんとうに難しい。長熟でありながら、こげた印象が強くでてしまうととたんに下品に感じてしまうものである。このモルトはちょうどぎりぎりの線といったところであろうか。

(味)シェリー樽を強く感じる。シェリーにマスキングされ26年熟成の複雑さが感じられない。もちろん12年ものにくらべればうまいのではあるが、他の4本のできがよいだけにぶが悪い。


***[NO.2] ダグラスレイン オールド アンド レア   33年    57.4%   ***

(香り) ウッディー、木の香りがすばらしい。濃厚な熟成香、ナッティー。じゃまにならないシェリー香。 厳選された樽を使ったと思わせるのに十分な香りである。奥にはかすかなピートを感じ、くどさを抑えるのに一役かっている。さらにエステリーな香りも十分である。
フルーツの種類としてはグレープであろうか。メンバーのなかには焦げたゴムがつよく、ややくどさを感じたことも付け加えておきたい。

(味) 味にはやや焦げたゴムを感じるが、柑橘系の味がバランスして、邪魔とかんじるほどではない。 ここでも木の香りは非常に心地よく、たいへん幸せな気分にさせてくれるモルトである。もちろんフィニッシュは長く、グラスはいつまでも、すばらしい木の香りを放ち続ける。

 

***[NO.3] エイコーン  ナチュラル モルト セレクション 27年  58.65%   ***

(香り)第一印象は「ほこりっぽい」である、やや硬質な香り。かおりの立ちの非常に遅く、香りの種類の少なさにだれもが長熟とは感じなかったと思う。 長熟ではあるが、麦由来の若さをかんじる。ただし、いわゆる「モルティ」と感じるまで若くはない。やや酸味を感じる。

(味) 「からい」が第一印象である。なおかつぴりぴりと感じ、ドライな印象である。 しばらくするとフルーティーな味がでてくるが、かれた印象が強い。スペイサイドモルトとかんじられないモルトである。あえていえば、ピートをおさえた長熟のアイラモルトといったところか。

 

***[NO.4] ソサエティ    2.48     13年     58.1%   ***

(香り)高貴で上質な香水のかおり。さわやかな印象。古いエドラダワーに感じるおしろい系の香りではあるが、それほど強いものではない。
ジンジャーの香りも感じ、なかなか複雑な香りである。その後熟成香も感じられ、まったり甘いバニラのかおりが支配する。

(味)つんと硬質なぶどうの風味。ややいがいがとした、軽いピートを感じることになるが全体を引き締める程度もものである。
その後、麦芽風味の若さが感じられる、いわゆる「モルティ」である。かおりに複雑さや、オリジナリティーを感じただけに、味の若さには非常に残念ではある。

 

***[NO.5] ソサエティ スペシャルボトル  2.38   34年  65.3%   ***

まずスペックをみていただきたい、34年ものでありながら、65.3%である。いったいどんなアルコール度数で樽詰したのであろうか。天使からアルコールをわけてもらったのか。

(香り)上品なテステル香に包まれる。シェリー香も十分に香り、心地よい。リフィルシェリーで熟成したあと、バーボン樽で短期間フィニッシュした印象である。
木の香りもすばらしく、森に包まれて熟成したような風景を連想させる。 やや、こげたゴムをかんじるが下品ではない。非常にうまいとかんじるが、一方複雑さが年数のわりには少ないと感じられた。

(味) エステリーかつウッディーである、しぶみやうまみ成分が多量にふくまれ、ひじょうに味わい深い。ボディーがきわめてビッグである、酸味とフルーツも十分である。 フィニッシュはいつまでも長い。ビッグなボディでありながら、何杯でもいけそうなモルトである。

 


コニサーズクラブBBSより

★投稿者/harazaki 投稿日/2003年12月28日(日)23時16分

本日は、皆さんお疲れさまでした。 今回のリベット、私には全くわかりませんでした。


.▼投稿者/ 恵美 投稿日/2003年12月29日(月)9時25分

皆様、ありがとうございました。とても楽しく過ごすことができました。
リベットとは、ショックでした。(*_*)

また来年、参加させていただきたく、お願いいたします。
皆様、良いお年をお迎えください。


▼投稿者/ 惹樽 投稿日/2003年12月29日(月)17時36分

60回&5周年記念は参加14名という久々の大人数になりました。どうも皆さんお疲れ様でした。

満を持してのボトラーズもの&シングルカスクの「グレンリベット」5本はいかがでしたでしょうか?