Connoisseures Club -- Jan. 2005 --

ABERFELDY

 

2005年1月度 コニサーズクラブ
テーマ:アバフェルディ
2005年1月23日 Stand Bar

テイスティングノート  山崎 白秋記

 今月のお題は、「南ハイランドのアバフェルディー」である、またしてもレアなモルトが集まったものである。

 

スコッチ文化研究所名古屋支部第17回例会

1.ゴードン&マクファイル コニサーズ・チョイス 1978 40%

2.ダグラスレイン オールド・モルト・カスク 20年 1978 50%

3.SMWS No.60.25 1975.8-2002.9 27年 55.2%

4.The Bottlers 24年 Cask No.3947 55.4%

5.ゴードン&マクファイル Spirit of Scotland 1989 59.9%

さて、今回の5本を紹介しよう。

***[NO.1] ゴードン&マクファイル  コニサーズ・チョイス 1978-2000 40%   ***

(香り)フルーティ、かつ上品。やや重い香りでもある。ライトボディであり、最初の香りは長続きせず短時間で収束していく。

(味)こくが無く、うすいと感じる。フルーティーで甘い、カラメルを思わせる甘味がオフィシャルボトル的な味づくりである。フィニッシュも短い。


***[NO.2] ダグラスレイン オールド・モルト・カスク  20年  1978  50%   ***

(香り) フルーティーであり、ほどよい酸味がバランスよく感ずる。上品ではあるが、香り自体は力強くシャープである。しかも爽やか、かつやさしい感じもある。香りの数は多い。

(味)ドライでシャープ。味はからく、ぴりぴりする。香りほど味の数は多くなく、やや単調。 奥には漬物、ヌカの香りがかすかに感じられる。


***[NO.3]ソサエティ    60.25    27年    55.2%   ***

(香り)なまっとして、湿気を感ずる。エステル香が心地よく、深々とした香りで、熟成香も十分に感じられる。リフィルシェリーの長熟ものであろうか。 MEK系の有機溶剤の香り。しばらくするとバニラも香り、バーボン樽熟成の個性もある。 すばらしい熟成を経ていると感じさせる。

(味) 味わいは深々としており、上質の樽で熟成された印象。エステリーな熟成感がすばらしい。

 

***[NO.4] The Bottlers  Cask No.3947  1975-1999  24年    55.4%   ***

(香り)フルーティーではあるが、灰くさくもある。リフィルシェリー熟成の印象。 しだいにバニラ香も強くなり、バーボン樽の個性も見え隠れする。

(味)ドライでからい。ぴりぴりとしている。

 

***[NO.5] ゴードン&マクファイル  Spirit of Scotland  1989  59.9%   ***

(香り)香りは軽くあっさりしている。アルコール感が強く、ドライである。香りを文字にし難い、経験したことのない香り。軽い熟成感。

(味) 味もライトである。ドライでからい。アルコールも強く、若さも感じる。やや化粧品香を感じる。

 


コニサーズクラブBBSより

★<タイトル>アバフェルディー

▼投稿者/ 惹樽(管理人)  投稿日/2005年01月24日(月)15時06分

今月は雑誌「n@go なご」の取材が入り、いつもとは少々違う雰囲気でした。テーマは何と南ハイランドのアバフェルディー。アバフェルディーを5本なんていうテイスティングはおそらく日本初ではないでしょうか?

1.最初にアプリコットのような素晴らしい香りを感じたけれど、すぐに飛んでしまった。味も優しくて飲みやすいけど、後から出てきたカスクものと比較すると、しゃびしゃびに感じた。

2.最初に感じたのはすこしほこりっぽいような典型的熟成香で、1.に似たフルーティーが後から出てきた。味わいはかすかな甘さとビターを感じるまとまりのよいもの。これをOMCと看破した博雅堂主人さんはさすが!

3.赤みを帯びた魅惑的な色のモルト。でもシェリー香はない。ドライフルーツのような濃厚な香りだが、味は一転してドライ。でも口の中でふくらむ感じあって、とても美味しい。博雅堂主人さんはここでもズバリ、ソサエティと言い切りました。すごい...

4.こちらはくすんだ茶色。これも香りが甘いのに味はドライ。3.にくらべるとソリッドな印象があり、違った意味でこれも美味しい。

5.これはさらにくすんだ色で正体不明。甘い香りもあるがかすかなピート香も感じた。形容するのが難しい複雑な味わい。

私のボトルは 2〜4、ソサエティが良かったのと、4をオークションで落としたので、テーマになりそうだと思いOMCを買いました。全体的に評価が高かったのはちょっと意外。ブラインドでなかったらどんな意見になったのかな?


▼投稿者/ harazaki  投稿日/2005年01月24日(月)23時28分

全体の印象としては、「結構、レベル高い」
自分の好みは3(ソサエティ)、4(ボトラース)。この2本は買いかな。3,4とも手に入りにくそう。5(GM)は私も購入したボトルだがちょっと熟成がほしい。1(CC)の第一印象はよかったのですが、時間が経過するとへたりが早い。2(OMC)は、無難な線でバランスは取れてるけど、面白みがない。モルト会のメンバーからOMCはホームランはないけどツーベースが多いという発言あり。

先月のバンフもよかったけど、今回のアバフェルディもなかなかのものでした。モルト会は普段口にすることのない蒸留所のモルトをブラインドでテイスティングすることによって蒸留所のブランドイメージを払拭して純粋に自分の舌で確かめることのできるいい機会ですね。


▼投稿者/ 博雅堂主人  投稿日/2005年01月25日(火)0時10分

アバフェルディなどというマイナーな蒸留所をボトラーズ別に4本も持っている自分がマニアック!!

事前に何が出るかは当然のことながらマスターからは知らされていない、にもかかわらず2がOMC、3がSOCIETYのボトルと判断できたのは、両者の個性がいずれも蒸留所が違ってもポリシーが同じ傾向に有ると感じることが多かった、過去の経験からでしょうね。

ブラインドで経験するのは本当に先入観なしに自分の判断力を試され面白い。

今回は誰も島物とかスペイサイドとかローランドとかのコメントも出さず、ハイランドまで範囲を絞っていたのはさすが6年の経験か!!