Connoisseures Club  -- Oct. 2006 --

PEATY MALTS BUT ISLAY

 

2006年10月度 コニサーズクラブ
テーマ:ピーティーだけどアイラじゃない
2006年10月22日 Stand Bar

テイスティングノート  山崎 白秋 記

今月のお題は、「ピーティーだけどアイラじゃない」である。

ピートといえばアイラモルトが定番あるが、今回はアイラ産ではないモルト5本が集められた。

5本のノージングを終えて、ヌカの香りのするモルトが3本あった。ピートとヌカ臭、関連性はないようだが今後の課題としてウォッチしていくつもりである。

今回は出題者にまんまと騙されてしまった。会も終わりに近づいてくると、アイラものからメモリーを引き出す作業にはいってしまったのである。どれがカリラで、どれが新しいボウモアか、ではラフロイグはどれだ、、、そんな思いをめぐらせていた。

それほどピートとアイラの結びつきは強いのである。

スコッチ文化研究所名古屋支部第38回例会 10月22日(日) 17:00〜19:00

テーマ:
ピーティーだけどアイラじゃない

1.ソサエティ(SMWS) 118.2 クーリー(カネマラ) 1992-2003 10年 57.6%

2.ソサエティ(SMWS) 122.3 クロフテンギア 1992-2004 11年 59.7%

3..ソサエティ(SMWS) 119.4 山崎 1993-2003 10年 58.1%

4..ソサエティ(SMWS) 11.26 トマーチン 1989-2003 13年 61.9%

5.ソサエティ(SMWS) 120.2 白州 1988-2003 14年 62.9%

さて、今回の5本を紹介しよう。

***[NO.1] SMWS 118.2 クーリー(カネマラ)  1992-2003  10年   57.6%   ***

(香り) トップノートは爽やかな酸味、その後ミントが心地よく香り、さらに甘味が追っかけてくる。
     エレガントな香りはリフィル樽熟成で、長熟を感じさせる。さらに時間がたてばリンゴの香りも加わる。

(味) からい飲み口である。すぐさま軽いピートが広がるがフェノールを伴う種類のものではない。
     アルコール度数の関係なのか口の中がじりじりする。


***[NO.2] SMWS 122.3 クロフテンギア  1992-2004 11年  59.7%   ***

(香り)  ヌカの香り、あるいはなめし皮の印象。ピート香を感じ、いがいがする。アルコール感が強い。
     日本酒の古酒のような「ひねた」香り。しだいにピーナッツキャラメルの香りを感じるようになる。

(味) やや香ばしく、ゴムっぽい、シェリー樽であろうか。ピートも強いがフェノールやヨードは感じられない。
    苦味が感じられ、味を引き締めている。


***[NO.3] SMWS 119.4 山崎   1993-2003  10年   58.1%   ***

(香り) フルーティーかつピーティー。まったりと濃い香りに満たされる。軽いシェリー香とヌカっぽい香り。しだいにキャラメル香がひろがり熟成を予感させる。
    軽快さと重厚感を併せ持つすばらしい香である。

(味)  ピートを強く感じる、シャープなピートだ、ただしヨードは感じられない。からい飲み口ではあるが、しばらくすればフルーティーな味わいであることが理解できる。

***[NO.4] SMWS 11.26 トマーチン  1989-2003  13年   61.9%   ***

(香り) ヌカの香りを強く感じる。アルコール感も強い。単調な香りでひろがりが無い。しだいにキャラメル香がでてくる。

(味) ざらざらとした舌触り、麦芽由来の甘味を強くかんずる。シャープなピートも強くでてくる。

***[NO.5] SMWS 120.2 白州  1988-2003  14年   62.9%   ***

(香り) まず熟成感を感じる。樽はリフィルのシェリー樽であろうか。ピート香は強いがヨードやフェノールは感じられない。
     しだいに酸味を伴うフレッシュなフルーツがひろがってくる。

(味)  やはりピートが強い。次に甘味がひろがり、深みを感じさせる。口の中をぴりぴりと刺す感覚で、アルコール感が強い。

 


ウスケバ Connoisseurs Club の記事へのコメントより

▼投稿者/ comemas さん 2006年11月09日 10:20

>ophiuchi様
 118.2は飲んでいません。  カネマラのオフィシャルは少しアイラ香があるように思うのですが、ピートにヨードの成分は含まれていないのでしょうか?


▼投稿者/ophiuchi(=管理人 惹樽) 2006年11月09日 16:49

>comemas様
118.2は上品なピート香で、ヨードは感じませんでした。カネマラはクーリーのピーティー・ヴァージョンで、SMWS日本支部のリストに載ったのは118.1でしたね。118.1もあまりアイラ的ではなかったように記憶しています。


▼投稿者/ troy さん  2006年11月10日 20:08

>ophiuchiさん
面白い試みですね。
たしかにピートはピートでもアイラなどは潮っぽいピートを感じますし、その他の地域のピートっぽさは、山のピートを連想するものが確かにありますよね。ピートと聞くと潮っぽさを連想しがちですけどね。
122・3、確かに日本酒の古酒を連想しました!あと私は香りがスモークした「たくあん」でした(笑)・・・すんません、表現が品行で・・・


▼投稿者/ 山崎白秋 さん  2006年11月11日 01:12

troyさん、はじめまして、日本酒の古酒の香り確かにありました。お仲間がいて嬉しく思いますよ。