Connoisseures Club -- Dec. 2006 -- SPRINGBANK
テイスティングノート 山崎 白秋 記 今月のお題は、「スプリングバンク」である。 スプリングバンク。「モルトの香水」「塩味が強い」などなど、個性的な言葉で表現されてきたモルトであり、モルト呑みの間では言わずとしれたビッグネームである。 かつては、「モルトの香水、甘く深い香り」の印象が確かに感じられた。それは上質なシェリー樽を好んで使っていたこと起因するものであろう。 一転して最近のオフィシャルボトルでは、「麦芽風味」「ドライな甘味」そんな印象が強い、意識してシェリー樽を使わないようにしているようである。 今回も、NO.4のモルトにそれが感じられたのである。 今回の5本もバラエティーにとんでおり、明らかなシェリー樽熟成のもの、良質のオーク樽のものとクリスマスに出されるのにふさわしい、すばらしいモルトたちであった。
さて、今回の5本を紹介しよう。 ***[NO.1] スコッチモルトセールス スプリングバンク 1974-2002 48% *** (香り) ややこげたトップノート。しだいにエステリーとなり、軽いシェリー香を感じることが出来る。 しだいにタクアンの香りが強く出てくる。醤油のような風味もある。 (味) 甘味が強い。口に含んでいると、えもいわれぬ旨みを強く感じる。
(香り) ややこげた印象、灰臭くもある。軽い酸味と甘い香り。しだいにエレガントな香りとなってくる。 (味) シェリー樽の「こげた」個性が強い。湿気て暗い印象。
(香り) エステリーで極めて上品。軽いシェリー香。かすかに生臭いところはシェリー樽由来であろうか。 (味) きわめて深い含み香。熟成由来のにがみが心地よい、酸味がバランスを取っている。 ***[NO.4] SMWS 27.49 スプリングバンク 1989-2002 12年 54.7% *** (香り) 香ばしい香りとキャラメルの個性。オイリーでもある。最初かすかにモルティーであったが、しだいに強くなってくる。
(味) 酸味が心地よい、かすかな発泡を感じる。ドライであるが甘い。味ではモルティーな印象はない。 ***[NO.5] ダン・ビーガン スプリングバンク 1974-2003 28年 54.0% *** (香り) きわめてエステリー、かつスイート。非常に明るい香りである。酸味が心地よくフレッシュ。やや発泡を感じる。 (味) ウッディーな含み香がすばらしい。エステリーがあとを追う。酸味のなかに熟成由来の苦みが心地よい。
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▼投稿者/ comemas さん 2007年01月13日 16:54 >ophiuchi様 ▼投稿者/モルト大好きさん 2007年01月13日 20:13 >ophiuchi様 グラントでしたか
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