レポート&テイスティングノート 惹樽 記 サントリー山崎蒸留所で開催された「Whisky Meeting 2003 in Yamazaki Distillery」の第2部に私(惹樽)とW氏の2人が参加した。私は8月の原酒テイスティングツアー、9月のSMWS(ソサエティ)日本支部10周年記念イベントにも参加しているので、わずか2ヶ月ちょっとの間に、3回も山崎蒸留所を訪れたことになる。 しかし今回も、原酒テイスティングツアーにでた「ミズナラ樽 1960年」に負けず劣らずレアな「ボウモア1957年」という稀少モルトをテイスティングできたということで、大満足であった。 今回私がテイスティングしたのは下記のモルトであるが、フリーティスティング会には他にも興味深いモルトが出されていた。後でセミナーがあるので控えめにしたつもりだったのだが、時間がわりとあったので結果的にはかなりの数をテイスティングしたことになる。それでもあれもテイスティングしておきたかったという物が残っており、やはりセミナーを先に開催して欲しかったというのが、今回唯一不満だった点である。
13:30に受付を済ませ、さっそくウイスキー館1階のテイスティングルームでテイスティング開始。 まずは2003年11月11日に新発売される「THE カスク シリーズ」から(白州は追加発売)。でもボトルに書いてあったのとホームページの記載でアルコール度数が違っているのはなぜ?よく似てはいるけど違う樽のものということなんでしょうかね。下記はボトル記載の度数です。
もう1本「THE CASK of YAMAZAKI SHERRY CASK 1980」が発売されますが、こちらは試飲しそこないました、というか手が回りませんでした。 今回、試験的に特別出品されたカスクものが3品ありましたが、そのうちの1本をテイスティングしました。 2002年6月にリリースされて既に完売したズナラ樽熟成の山崎もテイスティングできました。
The CASK シリーズ以外にも、多くのモルトが供されていましたが、そのうち白州とマッカランをテイスティングしました。
他に「白州蒸溜所秘蔵モルト」も試飲したが時間切れでテイスティングのメモを残す事ができなかった。30周年記念モルトのシェリーを弱くして軽さを出し、ミズナラの風味もかすかに加えてあるといったところか。秘蔵モルトのほうが分かりやすい美味しさだといえる。 ●第2部 特別セミナー 「デイブ・ブルームが誘う、シングルモルトの楽しみ」 15:15から場所を大ゲストルームに移してセミナー開始。 --- サントリーのホームページより抜粋 --- マイケル・ジャクソン氏の来日中止はとても残念でしたが、デイブ・ブルーム、三鍋昌春両氏の話はとても興味深いものでした。三鍋氏はボウモア蒸留所等へ出向した際の経験談をスライドを交えながら語ってくれました。 またデイブ・ブルーム氏のユーモラスな話もとても楽しかったのですが、なかでも日本のモルトは特徴が分かり易いというコメントが興味深かったです。スコットランドの人が自然の力に任せようとする傾向が強いのに対し、日本人は狙った香りと味を作ろうとするということでしょうか?
最後のボウモアは、私がこれまで飲んだモルトのベストワンだと思います。 これでも自制してテイスティングする種類を絞ったつもりだったのですが、さすがにこれだけの本数になると記憶があいまいで、コメントもかなりいいかげんになっています。写真もぶれたりしてますが(酔っていたせいでもあります)、なにぶんにも素人なのでご勘弁を。
|
||||||||||||||||||||||||
★<タイトル>奇跡のモルト 投稿者/惹樽 投稿日/2003年11月01日(土)23時56分 山崎蒸留所で行われたウイスキーミーティング2003に参加してきました(Wさんも一緒) 詳しくは後ほどレポートしますが、第2部のセミナーで登場したボウモア1957は奇跡的と言っても過言ではない素晴らしいものでした。 第1部には例の山崎1960(ミズナラ樽)が登場していますし、サントリーのイベントは今後も要チェックですね。 ▼投稿者/ harazaki 投稿日/2003年11月02日(日)2時32分 ボウモア1957ですか。一口でも飲んでみたいものですね。50年代に蒸留したものとなると瓶詰めも最近ではないものなのでしょうか。「モルト(アイラ?)の女王」、「ボウモアに始まりボウモアに終わる。」の比喩があるボウモア。古いものとなると、やはりシェリーカスク? 最近の60年代のボウモアにあるいわゆる「パパイヤ臭」ありましたか?レポートを楽しみにしています。 ★<タイトル>ボウモア 1957 投稿者/惹樽 投稿日/2003年11月02日(日)9時06分 以前にどこかで読んだ話で、ボウモアが個人に買い上げられた樽を調べたら内容量が大幅に減っていたので、違う樽に詰めなおし、テイスティングしたら非常に素晴らしかったので、所有者の未亡人から高額で買い戻したというのが、これではなかったでしょうか。 ▼投稿者/ 惹樽(管理人) 投稿日/2003年11月02日(日)17時00分 いくつかの酒販店のホームページになかなかのお値段で出ています。 ボトリング本数(861本)からすると複数の樽をヴァッテイングしていますね。そのキーになっているのが上記のモルトということだったのかな? ▼投稿者/りょりょう 投稿日/2003年11月03日(月)15時01分 ボウモア1957ですが、2000年にVoyage Duskとともに発売されました。このモルトはこれ以上熟成させると40%をきってしまうので瓶詰めしたということです。 わたしも飲んだことがありますが、たしかにすばらしいものでしたね。 それと、ボウモア蒸留所が個人所有の樽を買い戻したというエピソードのモルトは、ボウモア40年だとおもいます。このモルトについての説明を貼り付けます。 1997年に発売されたボウモア40年。294本の限定販売。 これは1955年にある顧客が注文したオロロソシェリー樽で、その後20年間蒸留所の熟成庫で眠っていたもの。 1975年にボトリングしようとしたところリーク(亀裂)が見つかり通常より20%以上も中身が減っていた。そこでケンタッキーバーボンの再利用樽に詰め替え、お客に連絡したところすでに死去しているとの返答であった。 ボウモアでは遺族からその樽を買い戻し、さらに20年間寝かせたのだという。 証明書付きのボウモア40年をもってスコットランドアイラ島のボウモア蒸留所を訪れるとVIP扱い。 もちろん宿泊無料。 ▼投稿者/ 惹樽 投稿日/2003年11月03日(月)15時32分 ご指摘ありがとうございました。この40年も飲んでみたいものですが、さすがに無理でしょうね。
|
||||||||||||||||||||||||
|