<今夜、すべてのバーで> 03.08.12 惹樽 |
中島らも著 講談社文庫 533円
ちょっと前にマジックマッシュルームをやって逮捕されてしまった、中島らもの出世作(吉川英治文学新人賞受賞)。
本人の入院体験を元にしているということで、一種異様な迫力があります。自分はアル中(今はアルコール依存症というようですが)予備軍かもしれないと恐れている人は読んでおくと多少ブレーキになるかも?
久米浜式アルコール依存症スクリーニング・テスト(他でもよく見る有名なもの)も、そのまま載せられており、これを読めばちょっとしたアル中通(?)になれます。
ストーリーがどうというよりも、そのただ暗いというのとも違う雰囲気が独特で、太宰治に通じる読後感がありました。
単行本は91年に出版されました。けっこう飲み歩いていたころに読んだ本で、友人が肝臓を痛めてしまったことなどもあり、よく酒の場で話題にしたことを憶えています。
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